ドライブの差異化

モーターおよびドライブ装置は、製造、組み立て、包装、ロボット工学、CNC (コンピュータ数値制御)、工作機械、ポンプ、産業用ファンなど、多種多様な産業プロセスに利用されています。これらのモーターによって駆動される装置は、産業用電力消費量の 3 分の 2 以上を占めており、その運転効率は工場の利益に直結します。

アルテラ FPGA & SoC による効率的なモーター制御デザイン

アルテラ FPGA & SoC を使用してモーター制御とモーター制御システムを設計すると、以下の特長により、設計資産保有の総コストを大幅に削減できます。

  • システム・インテグレーション:1 台のデバイスで、部品数 (BOM) および消費電力の削減と信頼性を実現し、産業用ネットワーク、機能安全、エンコーダおよび電力ステージ・インタフェース、および DSP 制御アルゴリズムの課題を解決します。
  • パフォーマンスの拡張性:拡張性の高い単一のプラットフォームを製品ライン全体で使用することができます。より高速かつ高度な制御ループによって性能向上を実現します。
  • 機能安全:機能安全関連の認証取得に必要な時間と労力を削減します。アルテラは、自社デバイスおよびツール製品について、EC 機械指令 IEC 61508 安全規格の認証を業界で初めて取得した FPGA サプライヤです。

図 1 に示す単一のアルテラ FPGA プラットフォームをベースとするドライブ・システムは、ASIC、ASSP、マイクロコントローラ、および DSP デバイスに基づく従来のモーター制御ドライブ設計とは異なり、ドライブに対する多様な要求に対応する拡張性のあるプラットフォームを提供します。

 

図 1. 「ドライブ・オン・チップ」:高性能プロセッサ、モーター制御アルゴリズム、I/O ロジック、産業用イーサネット・プロトコル、およびセーフティ・エレメントを搭載した MAX® 10 FPGA、Cyclone® V FPGA、または Cyclone V SoC

アルテラのモーター制御開発フレームワークは、アルテラ Cyclone® FPGA & SoC 向けの高性能統合ドライブ・オン・チップ・モーター制御デザインの容易な開発を実現します。このフレームワークは、1 個の FPGA によるモーター制御システムの開発をサポートするリファレンス・デザイン、ソフトウェア・ライブラリ、IP (Intellectual Property) コア、およびモーター制御ハードウェア・プラットフォームのポートフォリオで構成されています。

モーター制御開発フレームワークでは、システム・レベル・デザイン・ツールと Nios® II および ARM® エンベデッド・プロセッサ用ソフトウェア開発ツールがシームレスに統合されており、お客様のアプリケーション・ニーズに合わせてモーター制御リファレンス・デザインの拡張やカスタマイズを行うことが可能です。高性能固定/浮動小数点 DSP 機能を搭載し、Nios II ソフト・プロセッサをサポートした Cyclone FPGA は、コスト効果の高い 1 軸および多軸ドライブを 1 個の FPGA に統合するための拡張性と柔軟性に優れたプラットフォームを提供します。

アルテラは、主要モーター制御およびインタフェース IP と統合された完全な FOC IP サブシステムと、内蔵プロセッサ上で動作するシステム・ソフトウェアを含む 1 軸および多軸ドライブ・オン・チップ・リファレンス・デザイン一式を提供しています。

ドライブ・オン・チップ・リファレンス・デザイン

ドライブ・オン・チップ・リファレンス・デザインは、Cyclone® FPGA & SoC をターゲットとする、完全に統合された 1 軸および多軸モーター制御システム実装一式です。リファレンス・デザイン (図 1) は、主要モーター制御インタフェース IP (Intellectual Property) と統合された、最大 4 台の永久磁石同期モーター (PMSM) の同時制御用のソフトウェア・コンフィギュレーション可能な磁界方向制御 (FOC) アルゴリズムを実装するものです。

図 1. ドライブ・オン・チップ・モーター制御リファレンス・デザイン (多軸)

モーター制御リファレンス・デザインには、以下の機能が含まれています。

  • デュアル ARM® Cortex™-A9 ハード・プロセッサ・システムまたは Nios® II プロセッサ上で動作し、(モーター位置および速度ループの閉鎖に加えて) 高度な制御およびコンフィギュレーションを実行する完全なソフトウェア・システム
  • ソフトウェアによる位置および速度ループを DSP コプロセッサとしての FPGA による超低レイテンシの高性能電流制御ループでインタフェースする、ソフトウェア単独および FPGA アクセラレーションでの FOC 実装
  • 固定小数点精度および浮動小数点精度の実装をサポートする、最適化されたソフトウェア・コンフィギュレーション可能 FOC IP サブシステム
  • PWM、シグマ-デルタ ADC インタフェース/フィルタ・ロジック、位置フィードバック・エンコーダ・インタフェースなどの主要モーター制御機能を FPGA 内に統合し、すべてソフトウェアで制御
 

モーター制御リファレンス・デザイン

以下のハードウェア・プラットフォームがアルテラのモーター制御リファレンス・デザインをサポートしています。

  キットとボードの概要 ベンダー
FPGA ホスト制御ボード アルテラ Cyclone IV E 産業用ネットワーキング・キット Terasic
アルテラ Cyclone V E FPGA 開発キット アルテラ
アルテラ Cyclone V SoC 開発キット アルテラ
モーター制御電源ボード・オプション (HSMC で FPGA 制御ボードに接続) 1 軸 Falcon Eye-II HSMC 電源ボード Devboards.de
多軸モーター制御電源ボード D3 Engineering

ドライブ・オン・チップ・モーター制御リファレンス・デザインは、Terasic 社の Cyclone IV ベースの産業用ネットワーキング・キット (INK) およびアルテラの Cyclone V E FPGA および Cyclone V SoC 開発キットでサポートされます。FPGA ホスト・ボードで動作するデザインは、高速メザニン・カード (HSMC) インタフェースで 1 軸 HSMC-Falconeye および多軸モーター制御電源ボードに接続します。また、EBV Elektronik 社の FalconEye および Falconeye-II モーター制御開発キットでの開発用として、1 軸バージョンのモーター制御デザインも devboards.de から提供されています。

図 2. 1 軸モーター制御システム

図 3. 多軸モーター制御システム