産業用イーサネット・デザインの簡素化

ファクトリー・オートメーション、PLC (プログラマブル・ロジック・コントローラー)、およびモーター制御メーカーは、多様な産業用イーサネット・プロトコルを実装して顧客要件に対応するという課題に直面しています。インテルの高度に統合された FPGA & SoC、使いやすい開発ツール、および市販の IP (Intellectual Property) を使用すると、柔軟かつコスト効果の高い市場初の製品をすばやく開発できます。

インテルは産業用イーサネット開発に対し以下のソリューションを提供しています。

  • プロトコルベンダーとのライセンス交渉が不要
  • 既存の主な産業用イーサネット・プロトコルをサポート可能
  • プロトコルベンダーへのライセンス料金の前払いが不要
  • 単位当たりの煩雑なロイヤリティー報告要件が不要
  • フレキシビリティー
  • ローコスト

入手可能なプロトコル

プロトコル ベンダー サポートされるデバイス*
PROFIBUS Softing Cyclone® IV, Cyclone® V SoC, Arria® II
PROFINET RT Softing Cyclone® IV, Cyclone® V SoC
PROFINET IRT Softing Cyclone® IV, Cyclone® V SoC
EtherCAT Softing Cyclone® IV, Cyclone® V SoC
Ethernet POWERLINK Softing Cyclone® IV, Cyclone®V SoC
EtherNet/IP Soft DLR Softing Cyclone® IV, Cyclone® V SoC
Modbus TCP/IP Softing Cyclone® IV, Cyclone® V SoC

Softing 社とインテルによる産業用イーサネットのデザイン

インテルと Softing Industrial Automation GmbH 社は、デザインへの産業用イーサネットの追加を容易にするために、ライセンス料金の前払い、出荷に際してのロイヤリティー報告、および使用条件などの交渉が一切不要で、すぐに使用可能なソリューション(AccessIP プログラム)を提供しています。

Softing 社は、ソフトウェア・スタックを含む産業用イーサネット・プロトコル全体をダウンロード提供しています。プロトコル IP (Intellectual Property) およびリファレンス・デザインは、Cyclone® IV FPGA を搭載した Industrial Networking Kit (INK) でハードウェア・テスト済みです。

複数の産業用イーサネット・プロトコルに対応するデザインを実現するための 3 つのステップ

  1. 量産への使用を検討するプロトコル IP をダウンロードします。
  2. インテル® Quartus® Prime 開発ソフトウェア・ツール および開発キットを使用してプロトコル IP を評価します。
  3. 量産開始の準備が整った段階で、販売代理店からセキュリティ CPLD を購入します。

図 1 に示す PROFINET から、 Ethernet/IP、EtherCAT までのプロトコルにはすべて、同じハードウェアを使用できます。ある時点でいずれかのプロトコルを有効にするには、インテルからセキュリティー CPLD を購入する必要があります。

一般的な産業用イーサネット規格に対するシンプルなライセンス体系

プロトコルのダウンロード

ETHERCAT プロトコルをダウンロード

Ethernet/IP プロトコルをダウンロード

PROFINET RT/IRT プロトコルをダウンロード

以下のアプリケーション・ノートは、PROFINET の実装ガイドとして役立ちます。

インテルと Softing 社によるソリューションの評価および開発

インテルと Softing Industrial Automation GmbH 社は、ライセンス料金の前払い、ユニットごとのロイヤリティー報告、および長期にわたる交渉を必要としない、すぐに使用可能なソリューション(AccessIP プログラム)を提供しています。産業用イーサネットを組み込むにはさまざまな方法があり、通信ブリッジ、通信ペリフェラルを使用するか、または図のようにフルシステムをインテル® FPGA に実装します。

産業用イーサネット - 実装例

次のステップ:

1. Softing 社のウェブ・ページの下部にある「Downloads」タブから、IP (Intellectual Property) および関連資料のパッケージを含むプロトコルをダウンロードします。

注:EtherCAT を使用するお客様は、EtherCAT Technology Group (ETG) の会員になる必要があります (会費は無料です)。会員になると、コンパイル前に IP に入力しなければならない会員識別番号が与えられます。

2. 必要に応じて、ハードウェア評価用のプラットフォームを選択します。

3. 関心があるプロトコルの資料パッケージに含まれる Softing 評価ライセンス契約に署名します。

4. インテル® Quartus® Prime 開発ソフトウェア を使用してシステムを評価および/または開発します。

5. デザインから量産に移行します。個々のセキュリティ CPLD を含めることにより、量産ライセンス付与要件に対処します。ライセンスを追加して付与する必要はありません。

プロトコル IP とリファレンス・デザインは、Cyclone® IV FPGA および Cyclone® V 開発キットを搭載した Industrial Networking Kit (INK) でハードウェア・テスト済みです。

ハードウェア開発プラットフォーム

  Cyclone® IV Cyclone® V Cyclone® V SoC
Protocol Support Industrial Networking Kit (INK) Cyclone® V Development Kit Cyclone® V SoC Development Kit
PROFIBUS

Yes

Yes

Yes
PROFINET IT

Yes

Yes

Yes
PROFINET IRT

Yes

Yes

Yes
EtherCAT

Yes

Yes

Yes
Ethernet POWERLINK

Yes

Yes

Yes
EtherNet/IP Soft DLR

Yes

Yes

Yes
Modbus TCP/IP

Yes

Yes

Yes

デザインから量産への移行

量産システムのライセンス付与

インテルと Softing 社は、お客様が産業用イーサネットを製品にすばやく組み込めるようにします。ライセンスの付与は、ブート時に FPGA にロードされたプロトコル IP のロックを解除する外部セキュリティ CPLD を使用して追跡されます。CPLD を購入せずに製品開発とプロトコル評価を行うと、IP は数分間機能してからタイムアウトします。セキュリティー CPLD は量産前の作業には必要ありません。

セキュリティー CPLD は、

  • 単純なインターフェイスで FPGA に接続されます。
  • 使用したライセンスの数を追跡するため、出荷数に応じて支払うだけです。
  • 複数のプロトコルで動作します。対象とするプロトコルのソフトウェアを FPGA にロードして実行します。
  • 複数の製品で使用できます。ポートフォリオ全体でプロトコルを混用して適合させます。製品をカスタマイズしてコンパイル時にお客様の要件を満たします。
  • 4 つのバージョンを利用できます。

セキュリティー CPLD のバージョン

Protocol Support Ordering Code Quartus® P/N Supply VCC Package Type Size (mm)
All protocols (except EtherCAT) M570ZM6NKA EPM570ZM100I8N 1.8 V 100-MBGA,
0.5 mm pitch
6 X 6
All protocols (except EtherCAT) M570F11NBA EPM570F100I5N 2.5 V or 3.3 V 100-FBGA,
1.0 mm pitch
11 x 11
All protocols M570ZM6NLA EPM570ZM100I8N 1.8 V 100-MBGA,
0.5 mm pitch
6 X 6
All protocols M570F11NCA EPM570F100I5N 2.5 V or 3.3 V 100-FBGA,
1.0 mm pitch
11 x 11

図1. Cyclone® IV E FPGA を搭載した INK

インテル® FPGA はプログラマブルであるため、Cyclone® IV などのデバイス 1 個で複数の産業用イーサネット・プロトコル規格の評価・開発を行えます。インテル® FPGA の柔軟性を生かして、Terasic 社の Industrial Networking Kit (INK) などのモジュラー産業機器ソリューション・プラットフォームで作業を開始できます。インテルの産業機器ネットワーク・パートナーと各パートナーが Cyclone® IV E INK でサポートするリアルタイム・イーサネット IP の一覧を表 1 に示します。各パートナーが各種 Cyclone® シリーズ FPGA でサポートする IP プロトコルの全リストについては、産業用ネットワークウェブページの表 2 をご覧ください。

図 1 に INK の内容を示します。この Cyclone® IV E 開発キットは、図 2 に示す Terasic DE2-115 FPGA ボードがベースで、以下の機能を備えています。

  • デュアル 10/100/1000 Mbps イーサネット
  • 128 MB SDRAM、8 MB フラッシュ・メモリー、2 MB SRAM
  • セキュリティー EEPROM (EtherCAT スレーブ ID 用)
  • 高速メザニンカード (HSMC) および汎用 I/O (GPIO) コネクター
  • トグルスイッチおよびボタン
  • ステータス LED および 16x2 キャラクター・ディスプレイ
  • USB 2.0、SD カードスロット、オーディオ/ビデオ機能


INK は、デュアル CAN、デュアル RS-485、および RS-232 (Profibus) インターフェイスを DB-9 コネクターと 10 ピンヘッダーの両方でサポートすることで DE2-115 ボードの機能を拡張する ICB-HSMC ボードを含んでいます。INK には、インテル® Quartus® Prime 開発ソフトウェア、INK システム CD-ROM、および開発キットのクイック・スタート・ガイドが付属します。

図2. INK の DE2-115 および ICB-HSMC ボード

INK の購入については、以下のいずれかにお問い合わせください。