
ソフトウェア開発ツール
Nios II エンベデッド・デザイン・スイート
Nios® II エンベデッド・デザイン・スイート (EDS) は、Nios II ソフトウェア・デザイン用の包括的な開発パッケージです。Nios II EDS には開発ツールだけではなく、ソフトウェア、デバイス・ドライバ、ベア・メタル HAL (Hardware Abstraction Layer) ライブラリ、コマーシャル・グレード・ネットワーク・スタック・ソフトウェア、およびリアルタイム・オペレーティング・システムの評価版が含まれています。
Nios II エンベデッド・デザイン・スイートには以下が含まれています。
- Nios II ソフトウェア・ビルド・ツール
- Nios II Software Build Tools for Eclipse
- エンベデッド・ソフトウェア
- アルテラ IP および HAL API用デバイス・ドライバー
Quartus® Prime (15.1 以上) または Quartus II ソフトウェア・ツール (13.1 ~15.0) の一部として Nios II EDS (無料) をダウンロードできます。
Nios II エンベデッド・プロセッサで設計する際には、アルテラおよび組込みパートナー・エコシステムによって提供される堅牢なソフトウェア開発ツールとソフトウェア・コンポーネントのポートフォリオを利用できます。
Nios II ソフトウェア・ビルド・ツール
Nios II ソフトウェア・ビルド・ツールは、アプリケーション、ボード・サポート・パッケージ (BSP)、およびソフトウェア・ライブラリ用ビルド・オプションを管理するための強力なコマンド、ユーティリティ、およびスクリプトのセットです。
Nios II Software Build Tools for Eclipse
Nios® II Software Build Tools (SBT) for Eclipse は、編集、構築、デバッグなど、すべての Nios II ソフトウェア開発作業を行うことができる統合環境です。Nios II プロセッサ・ソフトウェア開発については、無料トレーニング・ビデオをご覧ください。
Nios II プロセッサ・システムにプログラムを書き込んだり、通信を行うには、PC、アルテラの FPGA、そしてダウンロード・ケーブルが必要です。
Nios II Software Build Tools for Eclipse の主な特長:
- Eclipse プロジェクト・ベース・ツール
- 新しいプロジェクト用ウィザードおよび Nios II ソフトウェア・テンプレート
- C/C++ 用コンパイラ (GNU)
- Newlib C ライブラリ・サポート
- ソース・ナビゲータ、エディタ、およびデバッガ
- ソフトウェア・ビルド・ツール
- Nios II ボード・サポートパッケージ (BSP) エディタ
- Quartus Prime Programmer
- Nios II コマンド・シェル
- 完全な ドキュメントおよびトレーニング
Nios II Software Developer's Handbook (PDF・英語版)
Nios II Embedded Design Suite (Quartus Prime に無料で付属)
エンベデッド・ソフトウェア
Nios II エンベデッド・プロセッサを使用することで、さまざまなサード・パーティ・エンベデッド・ソフトウェア・コンポーネントにアクセスすることが可能です。
Nios II EDS には以下が含まれています。
- MicroC/OS-II リアルタイム・オペレーティング・システム (別途製品ライセンスが必要)
- NicheStack TCP/IP ネットワーク・スタック Nios II エディション (Nios II EDS の一部として無料で付属)
- Newlib ANSI-C 標準ライブラリ
- シンプル・ファイル・システム
- ハードウェア・デザイン例およびソフトウェア・アプリケーション
アプリケーション例、オペレーティング・システム、ミドルウェア、および IP (Intellectual Property) コアの全リストは、アルテラおよびソフトウェア・ツール・パートナーから入手できます。
アルテラ IP および HAL API 用デバイス・ドライバー
アルテラは、充実したペリフェラル・デバイス・ドライバー・セットを提供し、さらにカスタム BSP を自動的に生成してソフトウェア開発作業をスピードアップします。
- Hardware abstraction layer (HAL) — Nios II HAL の上にアプリケーションを構築することによって生産性を向上させます。HAL はアプリケーションとデバイス・レベルのソフトウェアの間に明確な区別を形成するソフトウェア・レイヤーです (図 1 参照)。HAL はファイル・ディスクリプタ、I/O コントロール、およびバッファリングなど、ANSI C ライブラリ・ファンクションに必要なサービスを提供します。そのため、HAL ドライバーにこれらのファンクションを提供する必要はありません。
HAL システム・ライブラリの詳細 (PDF) - BSP — Nios II Software Build Tools for Eclipse はシステムのペリフェラル用ドライバーを含む完全な BSP を自動的に生成します。
BSP エディタの詳細 (PDF) - カスタム・ドライバー — アルテラから提供されるドライバ開発手順を活用し、HAL API を利用して独自のカスタム・ドライバをHALの上位レイヤに作成します。このモジュラー・アプローチは、一貫性のあるポータブル、および再利用可能なコードを促進します。
HAL 用デバイス・ドライバー開発の詳細 (PDF)
図 1. Nios II HAL
注:
- SPI = serial peripheral interface (シリアル・ペリフェラル・インタフェース)
- DMA = direct memory access (ダイレクト・メモリ・アクセス)
- CFI = common flash interface (コモン・フラッシュ・インタフェース)
パートナー・ツール
アルテラは、Nios II プロセッサ用の各種ソフトウェア開発ツールを提供しています。エンベデッド・ソフトウェア/パートナーのページをご覧ください。
開発を今すぐ無償でスタートするには
アルテラのツールと無償の開発ソフトウェアを用いて評価してください。製品を出荷できるようになったら、Nios II IP (Intellectual Property) コア・ライセンスを購入してください。このロイヤリティー・フリーのライセンスは永久使用でき、アルテラのどの FPGA をデザインのターゲットとすることも可能です。したがって、ベースとなるハードウェアが変更されても、ソフトウェア資産は保護されます。以下のステップに従って、すぐに使い始めることができます。
ステップ 1: 開発ソフトウェアの入手
Nios II エンベデッド・デザイン・スイート (EDS) は、アルテラのダウンロード・センターからダウンロードした Quartus Prime 開発ソフトウェアに含まれており、無償で使用できます。
Nios II EDS をダウンロードすると、以下のツールおよびソフトウェアが含まれています。
- Nios II Software Build Tools for Eclipse
- NicheStack ネットワーク・スタック Nios II エディション
- Micrium 社製 uC/OS II 評価版
Qsys システム統合ツールおよび ModelSim®-Altera ソフトウェアは、Quartus Prime 開発ソフトウェアの一部としてインストールされます。
ステップ 2: ソフトウェアの評価とアプリケーションの開発
- アプリケーションを構築し、OpenCore Plus 評価機能を使用して Nios II 標準/高速コアを評価します。Nios II エコノミー・コアはライセンス不要です。
- Nios II EDS には、多くのリファレンス・デザインとチュートリアルが含まれています。さらに、ウェブ上でのコースおよびインストラクタ指導によるコースが用意されています。詳細については、Nios II プロセッサのデザイン用トレーニングのページをご覧ください。
- Nios II EDS には、多くのリファレンス・デザインとチュートリアルが含まれています。さらに、ウェブ上でのコースおよびインストラクター指導によるコースが用意されています。詳細については、Nios II プロセッサのデザイン用トレーニングのページをご覧ください。
ステップ 3: ライセンスの購入
Nios II プロセッサ IP コアおよび関連製品のライセンスを購入します。
Nios II プロセッサ IP
スタンドアローンの Nios II プロセッサ・コア・ライセンス (製品コード:IP-NIOS)、またはエンベデッド IP スイート (製品コード:IPS-EMBEDDED) を購入して、Nios II プロセッサの永久使用ライセンス・ファイルを取得します。
ホスト固定およびフローティング両方のライセンスがあります。ライセンス・ファイルの取得については、アルテラの販売代理店にお問い合わせください。
Nios II プロセッサのライセンス(PDF)で詳細をご確認いただけます。
Micrium MicroC/OS-II
Micrium MicroC/OS-II RTOS のライセンスの取得については、 Micrium (日本代理店:テクノロジック) にお問い合わせください。多くのエンベデッド・ソフトウェア・パートナーが Nios II プロセッサをサポートしています。
詳細は、エンベデッド・ソフトウェア・パートナーをご覧ください。