TimeQuest タイミング・アナライザは、デザインに対して効率的にタイミング制約や解析を実行することができる、直感的で使いやすいグラフィック・ユーザ・インタフェース(GUI)を提供しています。
TimeQuest GUI には、以下のパネルや機能が含まれています。
-
パネル
-
機能
図 1. TimeQuest アナライザ GUI
View パネル
View パネルはタイミング解析結果の主な表示エリアです。View パネルを使用して、サマリ・レポート、カスタム・レポート、またヒストグラムを表示できます。 図 2 に Report パネルから Summary (Setup)レポートを選択した後の View パネルを示します。
図 2. Summary (Setup) レポート

View パネル: 分割表示
タイミング結果を適切に解析するには、複数レポートの比較がきわめて重要です。 容易に複数のレポートを表示させるために、View パネルはウィンドウの分割表示を簡単に実現します。 ウィンドウの分割表示により View パネルが複数のウィンドウに分割され、異なるレポートを左右・上下に並べて表示させることができます。
View パネルの右上隅にある分割アイコンを使用して、View パネルを複数のウィンドウに分割することができます。 アイコンを別の方向にドラッグして、View パネルに追加ウィンドウ・ビューを生成します。 例えば、分割アイコンを下にドラッグすると、View パネルは現在のウィンドウの右に新しいウィンドウを作成します(図 3 参照)。
図 3. View パネルの縦方向への分割

ウィンドウの縦方向への分割方法を示す 5 秒間のフラッシュ・デモを表示 (新しいウィンドウが開く)
分割アイコンを下にドラッグして、現在のウィンドウの真下に新しいウィンドウを作成します(図 3 を参照)。
図 4. View パネルの横(左)方向への分割

ウィンドウの垂直方向への分割方法を示す 5 秒間のフラッシュ・デモを表示 (新しいウィンドウが開く)
分割アイコンを左方向にドラッグすると、View パネルは現在のウィンドウの右側に新しいウィンドウを作成します(図 4 を参照)。
図 5. View パネルの4分割表示

ウィンドウの 4 分割表示方法を示す 10 秒間のフラッシュ・デモを表示 (新しいウィンドウが開く)
分割アイコンを斜めにドラッグすると、View パネルはパネル内に 3 つの新しいウィンドウを作成し、パネルが 4 分割表示されます(図 5 を参照)。
View パネル: 分割ウィンドウの削除
削除したいウィンドウの上に他のウィンドウの縁をドラッグすることによって、View パネルで新たに分割作成したウィンドウは削除できます。
図 6. 分割ウィンドウの削除

分割されたウィンドウの削除方法を示す 5 秒間のフラッシュ・デモを表示 (新しいウィンドウが開く)
Task パネル
Tasks パネルにより、ネットリストのセットアップやレポート生成など、よく利用されるコマンドが容易にアクセスできます。
Tasks パネルには、コマンドがカテゴリを考慮したフォルダで整理され、コマンドがツリー状に表示されています。よく使用する Open Project と Write SDC File は表示ツリーのトップにあり、他のコマンドは、以下のフォルダの中にあります。
注: Tasks パネルの各コマンドには、同等機能の Tcl コマンドがあり、コマンド実行時には Console パネルにTclコマンドが表示されます。
プロジェクトのオープンと SDC(Synopsys デザイン制約ファイル)への書き込み
TimeQuest アナライザでプロジェクトを開くには、Open Project タスクをダブルクリックします。 Quartus II ソフトウェア GUI から TimeQuest アナライザを起動すると、自動的にプロジェクトが開きます。
TimeQuest タイミング・アナライザがイニシャル SDC ファイルを読み込んだ後、タイミング・ネットリストに制約を追加したり、削除したりすることができます。 ファイルが読み込み後にタイミング制約が変更されると、イニシャル SDC ファイルは 現在の TimeQuest アナライザ上の制約と比較して古くなっていますので、Write SDC File コマンドを使用して最新の制約状態を反映した SDC ファイルを生成します。
Netlist Setup フォルダ
Netlist Setup フォルダには、タイミング解析に利用するタイミング・ネットリストをセットアップするのに使用されるタスクが含まれています。 このフォルダにある 3 つのタスクを表 1 にリストします。
| 図 1. Netlist Setup フォルダの中にあるコマンド | |
| Netlist Setup タスク | 説明 |
|---|---|
| Create Timing Netlist | TimeQuest タイミング・アナライザがスタティック・タイミング解析を実行するのに使用するネットリストを作成します。 このネットリストは、TimeQuest タイミング・アナライザによるタイミング解析にのみ使用されます (1) |
| Read SDC File | タイミング・ネットリストに制約を適用します。 初期設定では、Read SDC File コマンドは <current revision>.sdc ファイルを読み込みます (2) |
| Update Timing Netlist | 制約を入力した後、タイミング・ネットリストを更新します。 このコマンドは、制約をデザインに追加またはデザインから削除した場合に使用します |
- TimeQuest タイミング・アナライザでスタティック・タイミング解析を実行する前に、常にタイミング・ネットリストを作成する必要があります。
- read_sdc コマンドを使用して、デザインの現在のリビジョンに関係ない SDC ファイルを読み込みます。
Reports フォルダ
Reports フォルダには、スタティック・タイミング解析結果のタイミング・サマリ・レポートを生成するコマンドが含まれています。このフォルダ内の 9 つのコマンドを表 2 に要約します。
| 表 2. フォルダ・レポート・コマンド | |
| Report タスク | 説明 |
|---|---|
| Report Setup Summary | デザイン内のすべてのクロックに対するセットアップのサマリ・レポートを生成します |
| Report Hold Summary | デザイン内のすべてのクロックに対するホールドのサマリ・レポートを生成します |
| Report Recovery Summary | デザイン内のすべてのクロックに対するリカバリのサマリ・レポートを生成します |
| Report Removal Summary | デザイン内のすべてのクロックに対するリムーバルのサマリ・レポートを生成します |
| Report Clocks | デザイン内のすべての作成済みクロックのサマリ・レポートを生成します |
| Report Clock transfers | 異なるクロックでたたかれている2 つのレジスタが存在する場合、そのパスをレポートします |
| Report Minimum Pulse Width | デザイン内のすべての最小パルス幅のサマリ・レポートを生成します |
| Report SDC | SDC ファイルから読み出した制約のサマリ・レポートを生成します |
| Report Unconstrained Paths | デザイン内のすべての非制約パスのサマリ・レポートを生成します |
Macros フォルダ
Macros フォルダには、TimeQuest タイミング・アナライザのユーティリティ・パッケージとして、カスタム・タスクを実行するコマンドが含まれています。 これらのコマンドを表 3 にリストします。
| 表 3. Macros フォルダ・コマンド | |
| Macro タスク | 説明 |
|---|---|
| Report All Summaries | Report Setup Summary、Report Hold Summary、Report Recovery Summary、Report Removal Summary、および Minimum Pulse Width コマンドを実行し、すべてのサマリ・レポートを生成します |
| Report Top Failing Paths | タイミングを満たしていないパスをマイナス・スラックの多い順にレポートします |
| Create All Clock Histograms | Create Slack Histogram コマンドを実行して、デザイン内のすべてのクロックに対するクロック・ヒストグラムを生成します |
Console パネル
Console パネルは TimeQuest アナライザのメッセージ・センタであり、インタラクティブ Tcl です。 Console タブと History タブの 2つのタブがあります。 すべてのメッセージ(インフォメーションやワーニングなど)がこのパネルに表示されます。
Console タブにより、Synopsys Design Constraints コマンドや Tcl コマンドを実行できます。 また、Task パネルで実行したすべてのコマンドに相当する Tcl コマンドを示します。
History タブは、実行されたすべての Synopsys Design Constraints コマンドおよび Tcl コマンドを記録します。
注: タイミング・ネットリストが更新された後、History タブに表示されているコマンドを実行するには、コマンドを右クリックし、Rerun をクリックします。
Console タブおよび History タブから Tcl コマンドをコピーして、簡単に Tcl スクリプトを生成して、タイミング解析を実行できます。
Report パネル
Report パネルを使用して、Task パネルから、および任意のカスタム・レポート・コマンドによって生成されたすべてのレポートにアクセスします。 Report パネルでレポートを選択すると、レポートは View パネルのアクティブ・ウィンドウに表示されます。
注: レポートが現在の制約に対して古くなっている場合は、レポートの横に「?」アイコンが表示されます。
Constraints メニュー
Constraints メニューを使用して、一般的に使用される制約条件やタイミング例外、実行するコマンドにアクセスすることができます。 Constraints メニューでは、以下のコマンドを使用できます。
- Create Clock
- Create Generated Clock
- Set Clock Latency
- Set Clock Uncertainty
- Remove Clock
For example, you can use the Create Clock dialog box to create clocks in your design. Figure 7 shows the Create Clock dialog box.
図 7. Create Clock ダイアログ

以下のコマンドではタイミング例外を指定しますが、これらのコマンドは Constraints メニューからも使用できます。
- Set False Path
- Set Multicycle Path
- Set Maximum Delay
- Set Minimum Delay
コマンドからタイミング制約またはタイミング例外を指定するのに使用されるすべてのダイアログには、SDC コマンド・フィールドがあります。 このフィールドには、[OK] をクリックすると実行される SDC ファイル制約が含まれています。
注: TimeQuest のGUIで作成されたすべてのコマンドおよび制約は、Console パネルにエコー表示されます。
Constraints メニューのコマンドで指定された制約は、SDC ファイルに自動的には保存されません。 Write SDC File コマンドを実行して制約を保存する必要があります。 TimeQuest タイミング・アナライザの Constraints メニューでは、以下の SDC コマンドを使用できます。
- Generate SDC File from QSF
- Read SDC File
- Write SDC File
Generate SDC File from QSF コマンドは、QSF ファイルを使用している 従来のクラッシック・タイミング・アナライザの 制約を TimeQuest タイミング・アナライザ用の SDC ファイルに変換する Tcl スクリプトを実行します。 このコマンドでは、<current revision>.sdc ファイルも作成されます。
Name Finder
Name Finder ダイアログを使用して、TimeQuest アナライザ GUI での制約またはタイミング例外のターゲットを選択します。 Name Finder により、タイミング検証のオブジェクトのコレクションやフィルタ、およびフィルタ・オプションを指定できます。 Name Finder ダイアログの Collections フィールドでは、選択する名前のタイプを指定できます。 タイプを選択するには、Collection リストで、以下を含む希望のコレクションコマンドの API を選択します。
- get_cells
- get_clocks
- get_keepers
- get_nets
- get_nodes
- get_pins
- get_ports
- get_registers
注: 各種コレクションコマンドの API の情報については、Collections を参照してください。
Filter フィールドにより、ワイルドカード文字を含むユーザ独自の基準に基づいて名前をフィルタすることができます。 以下のフィルタ・オプションを使用して、結果をさらに精選することができます。
- Case-insensitive
- Hierarchical
- Compatibility mode
Name Finder ダイアログは、現在使用している名前検索コマンドを表示する SDC コマンド・フィールドも提供します。 このフィールドから値をコピーして、他の制約ターゲット・フィールドに使用できます。 Name Finder ダイアログを図 8 に示します。
図 8. Name Finder ダイアログ
関連リンク
- オンライン・トレーニング (英語)
- TimeQuest タイミング・アナライザ 操作チュートリアル (英語)

