SignalTap® II エンベデッド・ロジック・アナライザの主な特長は、次のようになります。
- 各デバイスで複数のロジック・アナライザを使用可能
- 1 つの JTAG チェーン内の複数デバイスで、ロジック・アナライザを複数使用可能
- 各アナライザで最大 10 レベルの基本または拡張トリガ条件を設定可能
- 柔軟なバッファモード
- 周期的なイベントのキャプチャに有効なセグメント・バッファモード
- 各デバイスで最大 1024 チャネルをサポート
- 1 チャネルあたり最大 128,000のサンプリングが可能
- 200 MHz 以上のクロックをサポート
- ノードの追加、信号選択の変更、トリガ条件の変更にリ・コンパイル不要
- ニーモニックおよび基数テーブル
- 多彩なバス表示
- 複数のファイル・フォーマットでのデータのエクスポート
各デバイスで複数のロジック・アナライザを使用可能
SignalTap II ロジック・アナライザは、各デバイスにおいてロジック・アナライザ IP (Intellectual Property) ファンクションのマルチ・インスタンスがサポートされています。この機能により、デバイス上の各クロック・ドメインに対して固有のエンベデッド・ロジック・アナライザ・ファンクションを作成することができます。
図 1 に示す Instance Manager ダイアログボックスは、テスト中のデザインで認識される、データのキャプチャと保存に使用可能なすべてのロジック・アナライザを識別します。各アナライザの作成に使用したデバイス・リソースの見積りも可能です。
図 1. Instance Manager
1 つの JTAG チェーン内の複数デバイスで、ロジック・アナライザを複数使用可能
SignalTap II ロジック・アナライザにより、1 つの JTAG (Joint Test Action Group) チェイン内に複数のデバイスを含めることが可能です。各 Quartus II プロジェクトが 1 つのデバイスを表すため、データを同時にキャプチャする複数デバイス内で複数のロジック・アナライザはサポートされません。
各アナライザで最大 10 レベルの基本または拡張トリガ条件を設定可能
トリガ・レベルの設定により、SignalTap II ロジック・アナライザは、データのキャプチャを開始することができます。検証エンジニアは、最大10 個のトリガ・レベルを使用して、複雑なトリガ条件を柔軟に設定でき、障害または問題の原因を効率よく特定していくことができます。
複数のトリガ・レベルを設定するために、エンジニアは SignalTap II ユーザ・インタフェースの信号コンフィギュレーション・パネルを使用します (図 2 参照)。複数のトリガ・レベルを使用する場合、すべてのトリガ条件が順番に満たされると、データのキャプチャを開始します。システム、外部ロジック・アナライザ、またはオシロスコープ内の他のエンベデッド・ロジック・アナライザのトリガを行う場合には, Trigger Out 信号を使用することができます。
図 2. 信号コンフィギュレーション
基本トリガ機能
基本トリガ条件では与えられた信号またはバスに対して、値、ドント・ケア、立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ、high、low、またはいずれかのエッジの条件を指定することができます。
拡張トリガ機能
拡張トリガ機能では、バスの状態や個々の信号を比較するためのユーザ定義トリガ・ロジックを簡単に生成できるグラフィカル・インタフェースが提供されます。このインタフェースにより、優れた精度が得られ問題の切り分けを容易にします。 図 3 に拡張トリガ条件の設定ウィンドウの一例を示します。
図 3. 拡張トリガ機能の例
デザインの信号とバスが拡張トリガ・ウィンドウにドラッグされ、拡張トリガ機能オブジェクト・ライブラリ (図 4 参照) のコンポーネントにまとめて接続されます。演算子の入力にはデザイン内の信号またはバスを接続したり、あるいはユーザ入力値を供給することができます。
図 4. 拡張トリガ機能オブジェクト・ライブラリ
バージョン4.1 以上にはイベント・カウンタ機能が追加され、ユーザは単一のイベントだけでなく複数回のイベントが発生した後にトリガをかけることも可能になりました。
柔軟なバッファモード
SignalTap II ロジック・アナライザは、巡回バッファ・モードに対して 4 つのトリガポイントをサポートします (図 5 参照)。これによりユーザは、トリガ条件が満たされたときにキャプチャして表示するデータを、より細かくコントロールすることができます。
次の 4 つのトリガポイントがあります。
- Pre—"Pre" トリガは、サンプルのうち 12% はトリガ条件が満たされる前に発生したもの、88% はトリガ条件が満たされた後で発生したものを保存および格納するようソフトウェアに指示します。
- Center—"Center" トリガは、サンプルのうち 50% はトリガ条件が満たされる前に発生したもの、50% はトリガ条件が満たされた後で発生したものを保存および格納するようソフトウェアに指示します。
- Post—"Post" トリガは、サンプルのうち 88% はトリガ条件が満たされる前に発生したもの、12% はトリガ条件が満たされた後で発生したものを保存および格納するようソフトウェアに指示します。
- Continuous—"Continuous" トリガは、ユーザが打ち切るまで巡回バッファ方式で継続的にサンプルを保存するようソフトウェアに指示します。
図 5. トリガポイント
周期的なイベントのキャプチャに有効なセグメント・バッファモード
このモードでは、ユーザはバッファメモリを複数のセグメントに分割して、メモリ・リソースを無駄にすることなく、同じイベントを複数回キャプチャできます。この機能は特に周期的に発生するイベントをキャプチャするのに役立ちます。図 6 にセグメント化されたメモリ・バッファ・オプションの例を示します。
図 6. セグメント・バッファモードの選択
各デバイスで最大 1024 チャネルをサポート
特定のデザインでサポート可能なチャネル数は、主に利用可能なデバイス・リソース (つまり、ロジック・エレメント (LE) および RAM) によって決まります。SignalTap II ロジック・アナライザは、各デバイスで 1つまたは複数のロジック・アナライザ・メガファンクションからの最大 1024 チャネルを管理することができます。
1 チャネルあたり最大 128,000サンプリングが可能
アルテラ デバイスのエンベデッド・メモリに保存可能な容量は、テスト中のデザインで消費されないデバイス上の余分なメモリ・リソースによって決まります。SignalTap II ロジック・アナライザでは、単独で 1 チャネルあたり最大 128,000サンプリングが可能です。
200 MHz 以上のクロックをサポート
FPGA を含む多くの複雑なデジタル・システムでは、高速クロックを使用するデザインが増えてきています。SignalTap II ロジック・アナライザは、200 MHz 以上のクロック周波数をサポートしているため、システム・スピードでのデータ・サンプリングが可能です。
ノードの追加、信号選択の変更、トリガ条件の変更に対しリ・コンパイル不要
SignalTap II ロジック・アナライザは、デザインに対してリ・コンパイル機能を実行することなく、インクリメンタルにノードの追加、サンプリング信号の変更、およびトリガ条件の変更を行うことができるため、デザイン検証の時間を大幅に短縮することができます。
ニーモニック・テーブルおよび基数テーブル
キャプチャしたデータに意味を持たせて読みやすくすれば、多くの信号を扱う際にきわめて便利です。SignalTap II ソフトウェアには、ニーモニック機能 (名前とビット・パターンの関連付け) と選択可能な基数 (2 進数、8 進数、16 進数、符号なし、符号付き、2 の補数) の両方が用意されています。ニーモニックはデータ波形ビューの信号グループに関連付けることができます。ニーモニック・テーブルはグループ内のビット数に基づいて定義できます。 複数のニーモニック・テーブルが同じビット幅で定義されている場合、ユーザはどのグループにどのテーブルを使用するかを指定できます。ユーザは SignalTap II ファイルから別のファイルに、ニーモニック・テーブルをインポートすることができます。
多彩なバス表示
キャプチャしたデータに意味を持たせるもう 1 つの方法は、ユーザが指定フォーマットでバスを表示することです。SignalTap II エンベデッド・ロジック・アナライザは、バスデータを 16 進数、符号なし 10 進数、2 の補数の符号付き 10 進数、サイン・マグニチュード符号付き 10 進数、8 進数、2 進数、および 8 ビット ASCII フォーマットで表示できます。また、バスの値の対時間バー・チャートまたはライン・チャートのプロットを選択することも可能です。
複数のファイル・フォーマットでのデータのエクスポート
SignalTap II エンベデッド・ロジック・アナライザにより、キャプチャしたデータをベクトル波形 (.vwf)、ベクタ・テーブル (.tbl)、ベクタ・ファイル (.vec)、コンマ区切り値 (.csv)、および Verilog のダンプ (.vcd) の各ファイル・フォーマットでエクスポートすることができます。これらのファイル・フォーマットを使って、SignalTap II エンベデッド・ロジック・アナライザでキャプチャしたデータをサードパーティの検証ツールで読み込み、波形の表示および解析を行うことができます。
