今日のキャリア・バックボーン・ネットワークは、同期光ネットワーク (SONET) および同期デジタル・ハイアラーキ (SDH) 伝送テクノロジによってサポートされています。SONET は米国で使用されている通信規格であり、SDH は米国以外で使用されている通信規格です。SONET/SDH 仕様では、光インタフェースの仕様だけでなく、フレーム・フォーマット、多重化方法、および装置間の同期方法の概要が規定されています。SONET/SDH は、多くの通信業者にとって次世代ネットワークでも引き続き重要な役割を果たすと思われます。コア・ネットワークでは、通信業者が電話、専用回線、インターネット・プロトコル (IP) データなどのサービスを提供し、これらのデータが絶えず伝送されます。個々のデータは個別回線上を伝送されるのではなく、より高速な回線で多重化され、SONET/SDH ネットワーク上を 10 Gpbs の速度で伝送されます。以下のセクションでは、SONET/SDH の必要性について説明します。
同期デジタル伝送
1980 年半ばに SONET が登場するまでは、一般に PDH (Plesiochronous Digital Hierarchy) システムがデータ多重化テクノロジとして使用されていました。PDH の主な問題点は、低速トラヒックを抽出するには、高速に多重化されたすべてのトラヒックを低速に多重化分離しなければならないことでした。PDH では、装置が多重化と多重化分離をサポートしている必要があるので、ネットワークのコストと複雑さが増大します。SONET は、多重化された高速トラヒックから直接低速信号を抽出可能な同期伝送システムとして導入されました。ANSI 規格に基づき、CCITT ではこの国際規格を SONET テクノロジ・ベースの SDH として承認しています。
ミッドスパン・ミート
SONET が導入され普及したことにより、通信事業者は独自の光フォーマットを使用する単一ベンダのみでなく、異なるベンダの機器を選択できるようになりました。1 つのシステム内で異なるベンダの機器が混在できることを「ミッドスパン・ミート」と呼びます。
速度
SONET および SDH では、PDH テクノロジよりも、音声およびデータ・トラヒックを搬送するための帯域幅がはるかに広くなっています。 SONET のベース・レートは 51 Mbps です。 同期伝送信号 (STS-n) は電気分野での SONET 信号を指し、光キャリア (OC-n) は光分野での SONET 信号を指します。SDH のベース・レートは 155 Mbps です。同期伝送モジュール (STM-n) は、電気分野と光分野の両方で SDH 信号レベルを指します。表 1 を参照してください。
| 表 1. 同期伝送信号 (STS) と同期伝送モジュール (STM) | |||
| SONET | SONET | SDH | Both |
|---|---|---|---|
| 北米 STS レベル | 北米 OC レベル | 欧州 STM レベル | 回線速度 (Mbps) |
| STS-1 | OC-1 | N/A | 51.84 |
| STS-3 | OC-3 | STM-1 | 155.52 |
| STS-12 | OC-12 | STM-4 | 622.08 |
| STS-48 | OC-48 | STM-16 | 2,488.32 |
| STS-192 | OC-192 | STM-64 | 9,953.28 |
| STS-768 | OC-768 | STM-256 | 39,813.12 |
信頼性
通信事業者は非常に信頼性の高いネットワークを必要としており、ダウンタイムは許されません。このため、大部分の SONET/SDH ネットワークはリング構造になっており、伝送ネットワーク全体で高い信頼性を実現します。光ファイバが切断された場合でも、伝送パスがバックアップされ 50ms 以内に復旧します。図 1 に SONET リングの例を示します。
図 1. SONET リング

SONET/SDH 伝送ネットワークは、次のような機器で構成されます。
- ターミナル・マルチプレクサ (TM)
- アド/ドロップ・マルチプレクサ (ADM)
- リピータ
- デジタル・クロス接続システム (DCS)
