ワイヤレス OEM は絶えずコスト削減の圧力に直面しています。この圧力を受けて、大手 OEM が無線ネットワーク・コンポーネントを迅速に「共有化する」ための標準イニシアティブを策定しました。2002 年には、現代、LGE、ノキア、サムソン、および ZTE が OBSAI (Open Base Station Standard Initiative) を開始しました。OBSAI の目標: 「携帯電話基地局 (BTS) のためのオープン・マーケットを創り出す」
BTS 構造
BTS には、無線周波数 (RF)、ベースバンド、コントロール、トランスポートの 4 つの主要モジュールがあります。図 1 に代表的な BTS を示します。無線周波数モジュール (RFM) は、ポータブル・デバイス経由で信号を受信し、それらをデジタル・データに変換します。ベースバンド・モジュールは、エンコードされた信号を処理し、それをベースバンドに戻してから、トランスポート・モジュールを経由して地球ネットワークに送信します。これら 3 つの機能間の調整は、コントロール・モジュールで維持されます。
OBSAI は、4 つのモジュールのための標準インタフェースを定義することによって、オープン・マーケットの BTS コンポーネントの目標を達成しようとしています。OBSAI の仕様で、モジュール間のインタフェースは、リファレンス・ポイントまたは RP として知られています。図 1 に RP1 をコントロール・モジュールと他の 3 つのモジュール間の通信を可能にするインタフェースとして示します。RP2 はトランスポートとベースバンド・モジュール間のリンクを提供し、RP3 はベースバンドと RF モジュールを接続します。
今日業界の大部分の注目は、低コストの RF モジュールとパワー・アンプ (PA) の達成に集まっています。その理由は、これら 2 つのコンポーネントが通常、BST コストのほぼ 50% を占めるためです。一部の OEM や PA ベンダは、これら 2 つの機能を 1 つの低コスト・モジュールに統合しようと作業を進めており、これが CPRI (Common Public Radio Interface) などのイニシアティブになっています。CPRI は、RF モジュールや PA に取って代わる競争力のあるソースを推進するために、RF モジュールの標準インタフェースを策定するための作業を行っています。CPRI と同様、OBSAI は RF モジュールおよび PA 市場においてより競争力の高いソースを後押しするために、他のリファレンス・ポイントの前に、RP3 を定義するよう取り組んでいます。
図 1. 基地局の概要
注:
- BB = baseband(ベースバンド)
リファレンス・ポイント (RP3)
OBSAI RP3 仕様は、ベースバンド・モジュールと RF モジュール間のインタフェースを定義しています。この仕様により、すべてのベースバンドおよび RF モジュールに対して、最大 9 ペアの片方向リンクが可能になります。代表的な BTS の場合、これらのリンクはメッシュまたは集中コンバイナおよびディストリビュータ (C/D) トポロジで接続できます。C/D トポロジは大規模な BTS により適しており、メッシュ・トポロジよりも簡単に管理できます。Stratix® IV GX FPGAなど、高性能 FPGA およびシリアライザ/デシリアライザ (SERDES) ソリューションにより C/D として機能するスイッチ・カードは、この種のケースでは非常に望ましいソリューションです。Stratix IV GX FPGA は、エンベデッド・トランシーバを搭載したアルテラの最新世代 FPGA です。Stratix IV GX FPGA は、最高 32 の SERDES ベースのトランシーバを統合し、600 Mbps ~ 8.5 Gbps の全動作範囲において最適なジッタ性能を発揮するように設計されています。非常に大きなコンフィギュレーションの場合、キャビネット間接続が必要になることがあります。メッシュ、ブリッジ、または C/D トポロジを使用できます。OBSAI にはリモート RF ヘッド用の特別仕様 (RP3-01) も含まれています。図 2 に、異なるトポロジに対する RP3 接続の実装方法を示します。
図 2. BTS RP3 トポロジ
RP3 は 4 層のプロトコル・スタック(図3参照)、すなわち物理層、データ・リンク層、トランスポート層、およびアプリケーション層を使用します。アプリケーション層はペイロードへのパケットのマッピングを提供します。サポートされるパケット・タイプには、WCDMA、CDMA2000、および GSM/EDGE があり、将来のパケット・タイプに対応するために拡張可能です。トランスポート層はメッセージのエンド・ツー・エンド・ルーティングを提供します。データ・リンク層は、メッセージのフレーミングと同期化を提供します。物理層は電気的インタフェース上でのメッセージの送出およびデータのシリアル化とコーディングを担当します。アルテラは、お客様がインタフェースを使い始める際に役立つ、物理およびデータ・リンク層をカバーする RP3 リンク層のリファレンス・デザインを提供しています。
図 3. RP3 プロトコル・スタック

RP3 物理層要件の主要特性:
|
物理層仕様 |
XAUI ライク |
|
データ・レート |
768 Mbps または 1536 Mbps |
|
ビット誤り率 (BER) |
10-15 |
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8B/10B |
必須 |
Stratix IV GX FPGA のトランシーバ実装は、クロック・データ・リカバリ (CDR)、SERDES、8B/10B エンコーダ/デコーダ、パターン検出器、およびワード・アライナを搭載しており、すべてを使用して OBSAI 仕様の物理層実装を提供します。これらの専用ブロックは、システム・デザインを簡略化するとともに、FPGA を仕様の上位層やカスタム・システム・アーキテクチャのサポートに利用できるようにします。
RP3-01
OBSAI による RP3 に関する最新の作業が RP3-01 の拡張です。これはリモート RF ヘッド用の RP3 インタフェース・プロトコルを規定しています。図 4 にリモート RF ユニットを備えた BTS のリファレンス・アーキテクチャを示します。
図 4. RP3-01 リファレンス・アーキテクチャ

注:
- DL = downlink (ダウンリンク)
- UL = uplink (アップリンク)
- LU = local unit (ローカル・ユニット)
- RRU = remote radio unit (リモート無線ユニット)
- CCM = clock and control module (クロックおよびコントロール・ユニット)
3840 Mbps までの 768 Mbps の整数倍の回線レートは、OBSAI 適合回線レートと考えられます。多数の回線レートが使用できるため、リモート RF ユニットとローカル・ユニット間の自動ネゴシエーションが定義されています。この仕様では 2 つの RP3-01 ノード間のイーサネット伝送も定義されています。
リモート・ユニットには物理 RP1 リンクがないため、RP1 情報は RP3 リンクにマップしなければなりません。仕様の他の項目には、遅延測定、RP3-01 ユニット間の同期化、RP3-01 リンクでのデータ多重化などがあります。
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