リスク軽減、高信頼システム実現、責任達成を支援
防衛機器における商用オフザシェルフ (COTS: Commercial off the Shelf) 戦略は、防衛計画において市販のコンポーネント、ボード、およびシステムに対応することができれば、最新技術やスケール・メリットが得られるという前提に基づいています。
COTS への取り組みは、ある程度成功を収めていますが、まだ改善の余地があります。民生品ベンダーが防衛/航空宇宙市場の厳しいニーズを満たすためには、さらなる取り組みが求められます。
アルテラの FPGA に関する COTS 強化戦略は、防衛関連企業様のリスクを軽減し、高信頼システムを実現し、そして期待される責任達成を確保することにより、そうしたニーズへの対応を支援します。
アルテラの COTS 強化ソリューションは、以下をはじめとする多面的なアプローチを特徴としています。
- 改ざん防止デザイン・セキュリティ
- 製品の供給
- ミリタリー温度範囲のサポート
- 過酷な環境に耐える高いレベルの品質と信頼性
- ダイ・ビジネスのサポート
- 製品仕様変更通知 (PCN: Product Change Notice)
- 最先端の製造/パッケージ能力
- 有鉛パッケージ
- 信頼性の高いサプライ・チェーン
- AQEC (Aerospace Qualified Electronic Components) 準拠
- SEU (Single Event Upset) の検出と緩和
- ITAR 準拠の HardCopy® ASIC
- ITAR 技術サポート
- アルテラの防衛機器向け製品
改ざん防止デザイン・セキュリティ
特に防衛システムの場合、軍事 IP (Intellectual Property) の保護といった改ざん防止の問題は、デザイン・セキュリティ上極めて重要です。アルテラの Stratix® III および Stratix IV FPGA は、256 ビット AES (高度暗号化規格) アルゴリズム (FIPS-197認定) と不揮発性キー・ストレージを提供するデザイン・セキュリティ機能を備えており、FPGA にプログラムされた 防衛 IP を暗号化することが可能です。
製品の供給
アルテラは、防衛計画における長期にわたる要求に配慮する必要性を踏まえ、十分な製品供給の確保に取り組んでいます。アルテラの FPGA は、さまざまな市場で使用されているため、デバイスの生産が長期間にわたって維持されており、製品寿命に対するリスクを低減します。
生産終了が近づいた部品がある場合は、お客様の調達計画に支障を来さないよう、業界標準の JEDEC 規格 に則って最終受注日をご案内します。現在生産が終了している製品は、Altera Product Discontinuance Notifications ページに掲載されています。
ミリタリー温度範囲のサポート
COTS 強化戦略に基づき、Stratix シリーズのデバイスはインダストリアル温度範囲 (-40 ℃~100 ℃) からミリタリー温度範囲 (-55 ℃~125 ℃) に拡張されています。この範囲拡張により、ミリタリー温度範囲全体にわたる完全運用を保証すると同時に、ミリタリーグレード製品につきものの割増コストや、デバイスの限られた選択肢、短い製品寿命といった問題を解決します。ミリタリー温度範囲のサポートの詳細については、軍用機器温度デバイスのサポート をご覧ください。
過酷な環境に耐える高いレベルの品質と信頼性
防衛製品は、高湿度の熱帯から高温の砂漠地帯、さらには乾燥した極寒の北極圏に至るまでの過酷な環境で使用されます。アルテラは、過酷なアプリケーションに対応し得る高いレベルの品質と信頼性を提供します。
ダイ・ビジネスのサポート
アルテラは、マルチチップ・モジュール(小型化、軽量化、および低消費電力化) が要求される防衛アプリケーション向けに、ダイの供給をサポートしています。
製品仕様変更通知 (PCN: Product Change Notice)
アルテラは、システム・コンポーネントの仕様をわずかに変更するだけでもその影響が広範囲に及び、時として悪影響が生じる可能性があることを理解しています。そのため、製品仕様変更について十分な余裕を持って事前にお知らせすることにより、防衛関連企業様に信頼性や供給に関する不要な問題が生じないようにしています。アルテラでは、防衛関連のお客様への製品仕様変更通知を標準業務確立しています。
現在発表されているPCNについては、製品仕様変更通知 (PCN) ページをご覧ください。
最先端の製造/パッケージ能力
アルテラは、ワールドクラスのパートナー (TSMC 社および Amkor 社) との提携により、業界最高のデバイス製造能力とパッケージ能力を提供します。さらに、互換性を確実に確保するために、シリコン・デザインとパッケージ・デザインを並行して行っています。
アルテラのデバイスは、全ファミリに用意された有鉛はんだパッケージのほか、高耐湿性、高耐衝撃性、高耐振動性、スモール・フォーム・ファクタ要件に適した Micro BGA といった幅広いパッケージ・オプションにより、防衛/航空宇宙産業向けの FPGA に対する多様なニーズに対応します。
有鉛パッケージ
民生品市場では、RoHS (特定有害物質使用制限指令) 準拠の重要性が高まっています。しかし、防衛アプリケーションに見られる極限環境における RoHS 準拠パッケージの長期的な信頼性については、十分なデータが得られていないのが現状です。そこで、アルテラでは、防衛/航空宇宙アプリケーションの信頼性要件に対応するために、RoHS 準拠パッケージに加えて有鉛パッケージでの供給を継続しています。
信頼性の高いサプライ・チェーン
コンポーネント・サプライヤは、厳格な納期遵守が求められる防衛システムに対応するために、堅固で信頼性の高いサプライ・チェーン・プロセスを導入することが重要です。アルテラは、これを満たすべく、サプライヤとの戦略的パートナーシップにより、ウェハ製造 (TSMC 社) からパッケージング/テスト (Amkor 社ほか)、流通・販売 (国内正規代理店) に至るまで、堅固で信頼性の高いサプライ・チェーンを構築しています。
AQEC 準拠
アルテラは、AQEC (Aerospace Qualified Electronics Components) ワーキング・グループのメンバーであり、GEIA-STD-0002-01 規格の認証を取得しています。
SEU の検出と緩和
プロセスの微細化や FPGA に搭載される RAM の高ビット化に伴い、SEU (Single Event Upset) などの放射線障害の影響を受けやすくなります。一部の防衛アプリケーション (航空電子制御など) では、連続稼働を保証するための対策を講じる必要があります。
アルテラは、FPGA の RAM コンフィギュレーションに対する自動 CRC (Cyclic Redundancy Code) チェッカーを業界で初めて採用しました。これにより、SEU イベントによって生じる可能性があるコンフィギュレーションの変更を継続的かつ自動的にチェックすることが可能です。SEU の詳細については、Single Event Upset ページをご覧ください。
ITAR 準拠の HardCopy ASIC
アルテラの HardCopy ASIC は、米国のお客様に対し、国際武器取引規則 (ITAR) のフローによる ASIC へのデザイン実装という選択肢を提供します。
アルテラは、ITAR 準拠の高性能 ASIC を唯一提供するベンダーです。HardCopy ASIC は、アルテラの低コスト・高性能の Quartus® II 開発ソフトウェアでデザインを行い、Stratix IV FPGAでプロトタイピングと検証を行うことができます。テストが完了した時点でデザインを保存し、暗号化し、アルテラの ITAR デザイン・センター内に設置されたセキュア・サーバーに送信すれば、FPGA デザインをレビューし、HardCopy ASIC にマッピングします。
お客様は、FPGA フロントエンド・デザイン・フローの容易性と共に、リスクを最小限に抑えながら改ざん防止 ASIC 製造への移行パスが得られます。
ITAR 技術サポート
多くの防衛アプリケーションには機密情報が含まれており、資料の慎重な取り扱いが要求されます。防衛関連の資料、サービス、および技術情報の移動は ITAR の規制対象です。アルテラでは、FPGA、CPLD、および HardCopy ASIC の開発・設計を容易にするために、ITAR 準拠の安全なプロセスを導入しています。また、暗号化されたデザイン・ファイルの受信・保管のために、セキュリティが確保された作業環境と専用サーバーを用意しており、お客様とのコミュニケーションや ITAR デザイン・サポートを直接行うことが可能です。
アルテラの防衛製品
防衛機器の変革・近代化計画を成功に導くには、最新の FPGA 技術が必要です。アルテラの FPGA なら、豊富なロジック・リソース、大容量のメモリ・ブロック、および何百ものデジタル信号処理 (DSP) ブロックを利用して、最も要求の厳しい防衛アプリケーションにも対応することができます。これは、高性能、高集積、かつセキュアな Stratix IV FPGA はもちろん、低コスト、低消費電力の Cyclone® III FPGA についても同様です。さらに、低リスクでの HardCopy ASIC への移行により、オリジナルの FPGA に対して、インスタント・オン、低コスト化、低消費電力化、および SEU 耐性の向上を実現することもできます。
関連リンク
- インダストリアル用温度グレード
- 信頼性レポート (英語版・PDF)
