産業用ネットワークは一般に、製造プラントで計器を機械に接続するためのリアルタイムで信頼性の高い分散制御を可能にするフィールドバス・プロトコルを実装し、容易かつ確実に制御可能なシステムを構築します。フィールドバス規格は広く普及しており、フィールドバス対応機器の膨大な設置基盤があります。ただし、これらのフィールドバス規格の大部分はユビキタス・イーサネット・テクノロジを利用しない、旧来のシリアル通信プロトコル規格 (RS485またはRS232に類似) をベースにしたものです。
システムが複雑になるほど、これらのフィールドバスの大部分はプラットフォームの相互接続やシステム性能の要件を満たすのに苦労しています。このため、装置メーカは高性能、低コスト、高度な相互接続性を提供可能なイーサネット・ベースの通信へ傾注しつつあります。多くのフィールドバス規格は、フィールドバス・ソフトウェアや旧式装置への投資を最小限の管理水準に抑えながら、リアルタイム通信や工業向け接続のための産業用イーサネット・プロトコルに統合されてきました。
表1にいくつかの一般的な(シリアル)フィールドバス・プロトコルと対応するイーサネット・ベースの産業用プロトコルを示します。
| 表1. 一般的な産業用フィールドバスと産業用イーサネット・プロトコル | |
| シリアル・プロトコル | イーサネット・ベースのプロトコル |
|---|---|
| CANopen | EtherCAT |
| CANopen | Ethernet Powerlink |
| DeviceNet/ControlNet | Ethernet/IP |
| LonWorks | Lon over Ethernet |
| Modbus-RTU | Modbus-TCP |
| PROFIBUS | PROFINET |
| SERCOS I/II | SERCOS III |
| - | VARAN |
| CC-Link | CC-Link IE |
| Fieldbus Foundation H1 | Fieldbus Foundation HSE |
CANopen
CAN = コントローラ・エリア・ネットワークとは、堅牢な電気機械的(ノイズの多い)環境での動作に使用されるブロードキャスト差動シリアル・バス規格です。CANopenは、100%のデータ完全性が必要条件であるが、イーサネットが適さない可能性がある場所では、オートメーション・アプリケーションにおいてCAN(例えば、データ・リンクおよび物理層)上に構築されます。
DeviceNet/ControlNet (CIP)
DeviceNet は産業用オートメーションのために、堅牢で効率的なデータ処理を提供するデバイス・レベルのネットワークです。ControlNet は、データおよびメッセージングの高速トランスポートのためのリアルタイム確定的、繰り返し可能なコントロール・レイヤ・ネットワークです。DeviceNet および ControlNet のアプリケーション・レイヤは、作業用共通プロトコル(CIP)レイヤをベースにしており、これは Ethernet/IP でも使用されています。これらのプロトコルは、独立した組織である Open Device Vendors Association (ODVA) で管理されています。
LonWorks
LonWorks は、照明や HVAC などのビル・オートメーション/制御アプリケーションで使用される一般的なプロトコル規格です。LonWorks は、ツイスト・ペア、電力線、イーサネット、光ファイバ、RF などのさまざまな媒体を通じてデバイスをネットワークで接続します。
Modbus-RTU
Modbusは、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)用に開発されたオープンなロイヤリティ・フリーのシリアル通信プロトコルです。Modbusにより、監視制御システムやデータ収集(SCADA)システムで、監視コンピュータをリモート端末ユニット(RTU)に接続するなど、多数のデバイスを同じネットワークに接続することができます。Modbusのインフラストラクチャは、このプロトコル規格の普及を推進している、独立したオートメーション・デバイスのユーザおよびサプライヤ・グループである Modbus-IDA によって管理されています。
PROFIBUS
PROFIBUS(Process Field Bus)はフィールドバス・プロトコルです。PROFIBUSの2つのバージョンである分散ペリフェラルとプロセス・オートメーション(DPおよびPA)のうちPROFIBUS DPは一般に、センサ動作と個別製造やプロセス制御で中央コントローラを介したアクチュエータに使用されます。より使用頻度の低いPAバージョンは、計測装置の監視に使用されます。年月を経て、PROFIBUSは製造オートメーションとプロセス・オートメーションの両方で幅広く受け入れられてきました。PROFIBUSテクノロジの強化と普及は、Profibus International (PI) によって推進されています。
SERCOSI/II インタフェース
シリアル・リアルタイム通信システム(SERCOS) インタフェースは、モーション・コントロール、デジタル・サーボ・ドライブ、および入出力(I/O)デバイス間に標準リアルタイム高性能通信インタフェースを提供します。SERCOS は、モーション・コントロールの複数軸に沿った動きの精密調整が重要なアプリケーションに最適です。国際電気標準会議 (IEC) が発行した公式のSERCOSインタフェース規格文書はIEC 61491です。産業用イーサネット・バージョンのSERCOS IIIも提供されています。モーション・コントロール、ドライブ、I/O、センサ、およびアクチュエータを相互接続するための SERCOS デジタル・インタフェースの開発、普及、および採用拡大に尽力しているグループは、SERCOS International の下部組織である SERCOS Trade Association に属しています。
関連リンク
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- 業界規格推進団体
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