Stratix® GX デバイスの特長である TriMatrix メモリ構造は、3 種類のサイズのエンベデッド RAM ブロックから構成されています。TriMatrix メモリには、512 ビットの M512 ブロック、4K ビットの M4K ブロック、512K ビットの M-RAM ブロックがあり、これらを構成して広範な機能をサポートすることができます。最大 3.4M ビットの RAM 容量と最大 4 テラビット/秒のデバイス・メモリ帯域幅を実現する TriMatrix メモリ構造により、Stratix GX デバイス・ファミリはメモリ消費量の多いアプリケーションに有効なソリューションとなっています。
TriMatrix メモリには各種メモリ構造があり、複雑なデザインに使用される多様なメモリ・ファンクションを実現することができます。小容量の M512 RAM ブロックは、メモリ帯域幅が重要となる FIFO(First-in First-out)機能やクロック・ドメイン・バッファリングに使用することができます。画期的な M-RAM ブロックはフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)の要件に対応し、IP パケット・バッファリングやシステム・キャッシュなどの大容量のバッファリングを必要とするアプリケーション向けです。M4K ブロックは、非同期通信モード(ATM)セル処理など、中容量のメモリを必要とする用途に最適です。図 1 および 2 に TriMatrix メモリ構造とその多様な用途を示します。
図 1. TriMatrix メモリ構造
図 2. TriMatrix メモリ・アプリケーション
広メモリ帯域幅と高集積度
Stratix GX デバイスのメモリ/ロジック比はが高く、これは面積効率の高い M-RAM ブロックによって実現されました。1 ブロックあたり 18 ビット幅のデータ・ポートを持つ小容量の M512 ブロックと、36 ビット幅のデータ・ポートを持つ M4K ブロックも重要な役割を果たしています。M512 ブロックおよび M4K ブロックは広い FPGA メモリ帯域幅を提供し、メモリ・リソースへの高いアクセス能力を必要とするアプリケーションに最適なデバイスになっています。
メモリ帯域幅は、メモリ・ブロックを通過できるデータ量の尺度であり、RAM ブロックのメモリ・データ・ポート幅と性能の積として定義されます。EP1SGX40D および EP1SGX40G デバイスの場合、データ・ポート数は 14,000 以上、各データ・ポートのデータ転送レートは 250 MHz 以上であるため、Stratix GX デバイスは 4 テラビット/秒以上の広い帯域幅を提供します(表 1 参照)。
| 表 1. Stratix GX デバイスの帯域幅 (1) | |||||||
| デバイス | ロジック・エレメント (LE) 数 |
トランシーバ・チャネル数 | RAM 総ビット数 | M-RAM ブロック数 (512 Kビット) |
M4K ブロック数 (4 Kビット) |
M512 ブロック数 (512 ビット) |
合計メモリ帯域幅 (Mbps) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| EP1SGX10C | 10,570 | 4 | 920,448 | 1 | 60 | 94 | 1,208,350 |
| EP1SGX10D | 10,570 | 8 | 920,448 | 1 | 60 | 94 | 1,208,350 |
| EP1SGX25C | 25,660 | 4 | 1,944,576 | 2 | 138 | 224 | 2,812,280 |
| EP1SGX25D | 25,660 | 8 | 1,944,576 | 2 | 138 | 224 | 2,812,280 |
| EP1SGX25F | 25,660 | 16 | 1,944,576 | 2 | 138 | 224 | 2,812,280 |
| EP1SGX40D | 41,250 | 8 | 3,423,744 | 4 | 183 | 384 | 4,280,440 |
| EP1SGX40G | 41,250 | 20 | 3,423,744 | 4 | 183 | 384 | 4,380,440 |
注:
高性能 TriMatrix メモリ構造の RAM ブロックには、以下の特長があります。
- 複雑なメモリ・ファンクションに適した全二重デュアル・ポート
- パリティ・ビット
- エンベデッド・シフト・レジスタ機能
- 異周波数でのアクセス
- バイト・イネーブルのサポート
- 異なるデータ・ポート幅のサポート
- 各 RAM ブロックのメモリ幅を設定可能(表 2 参照)
| 表 2. TriMatrixメモリの特長 | |||
| メモリの特長 | M512 ブロック 512 ビット + パリティ |
M4K ブロック 4 Kビット + パリティ |
M-RAM ブロック 512 Kビット + パリティ |
|---|---|---|---|
| 最大性能 | 318 MHz (1) | 291 MHz (2) | 287 MHz (3) |
| 全二重デュアル・ポート・メモリ | |||
| シンプル・デュアル・ポート・メモリ | |||
| シングル・ポート・メモリ | |||
| バイト・イネーブル | |||
| パリティ・ビット | |||
| シフト・レジスタ | |||
| 異周波数でのアクセス | |||
| コンフィギュレーション | 512 x 1 256 x 2 128 x 4 64 x 8 64 x 9 32 x 16 32 x 18 |
4K x 1 2K x 2 1K x 4 512 x 8 512 x 9 256 x 16 256 x 18 128 x 32 128 x 36 |
64K x 8 64K x 9 32K x 16 32K x 18 16K x 32 16K x 36 8K x 64 8K x 72 4K x 128 4K x 144 |
注:
- コンフィギュレーション: シンプル・デュアル・ポート RAM 32 x 18 ビット と FIFO 32 x 18 ビット
- コンフィギュレーション: シンプル・デュアル・ポート RAM 128 x 36 ビット、全二重デュアル・ポート RAM 128 x 18 bit、そして FIFO 128 x 36 ビット
- コンフィギュレーション: 全二重デュアル・ポート RAM 32K x 9 ビット
関連リンク
- Stratix GX デバイス 外部メモリ・デバイス・インタフェイス
- Stratix GX デバイスの SRAM サポート
- Stratix GX デバイスの DRAM サポート
- メモリ・ソリューション・センター
- Chapter 3. Using TriMatrix Embedded Memory Blocks in Stratix & Stratix GX Devices, in Volume 2 of the New Stratix Handbook (Replaces AN 203)
- Chapter 12. Transitioning APEX Designs to Stratix Devices, in Volume 2 of the New Stratix Handbook (Replaces AN 206)
- AN 207: TriMatrix Memory Selection Using the Quartus II Software
- AN 210: Converting Memory from Asynchronous to Synchronous for Stratix & Stratix GX Designs
- For more information on the TriMatrix memory performance, download the Stratix GX Device Data Sheet
