テレビ放送市場は、アナログからデジタルでのビデオ制作、配信へ、とりわけテレビで使用可能な最高品質のビデオである高精細テレビ (HDTV) へと急速に移行しています。Stratix® GX デバイス・ファミリの機能豊富なアーキテクチャは、HDTV ビデオ信号の生成と送信に理想的なソリューションを提供します。アルテラの新しい Stratix アーキテクチャをベースとする Stratix GX デバイスは、1 チャネルあたり最高 3.125 Gbps で動作可能な最大 20 本の全二重トランシーバ・チャネルを内蔵しています。
HDTV ビデオ制作環境のシステムの概要
HDTV ビデオ制作環境は、録画、編集、符号化、および複号化装置はもとより、ビデオ・スイッチャおよびルータ、ストレージ・サーバ、プロ仕様のカメラおよびモニタなど、さまざまな装置のネットワークをサポートする必要があります。ビデオおよびエンベデッド・オーディオの装置間の伝送は、1.485 Gbps の HD-SDI データ転送レートでシリアル・デジタル・ビデオ・インタフェース (SDI) 通信規格を使用して、同軸ケーブルにより行われます(図 1 参照)。
図 1. 代表的な HDTV ビデオ制作スタジオ
HD-SDI 用 Stratix GX トランシーバ
Stratix GX ファミリは、4 ~ 20 本の全二重トランシーバ・チャネルで HD-SDI によるシリアル・データ速度 1.485Gbps をサポートします。トランシーバ回路には、クロック・データ・リカバリ(CDR)機能とシリアライザ - デシリアライザ(SERDES)機能が組み込まれています。Stratix GX ロジック・エレメント(LE)を使用して、フレーミング、スクランブル/デスクランブル、複数の SDI 信号を同じクロック・エッジに同期化させるなどの SDI 入力および出力信号に対するプロセッシング機能を実行できます。
図 2 および 図 3 にビデオ制作装置から受信または送信された SDI 信号を処理する代表的なハードウェア・フローを示します。SDI 信号は最長 100 メートルの同軸ケーブルにより伝送できます。SDI を搬送する距離が長いため、各 SDIチャネルには、レシーバ側に信号品質を改善する外部ケーブル・イコライザ、トランスミッタ側には信号強度を高めるケーブル・ドライバ・デバイスが必要です。
図 2. SDI 入力プロセッシング・フロー
図 3. SDI 出力プロセッシング・フロー
DSP ブロックでのビデオ・プロセシングの実行
Stratix GX デバイス内の DSP ブロックは、高性能なデジタル信号プロセシング (DSP) アプリケーションを実装するための強力なソリューションを提供します。DSP ブロックは、FPGA インタコネクト配線を密集させることなく、予測可能な非常に高い信号性能を提供する専用回路です。各 DSP ブロックは最大 250MHz で動作可能であり、1 つの 10 ビット HD ビデオ信号または 2 つの 20 ビット HD ビデオ信号とともにオーバヘッド・データを処理するのに十分な性能を持っています。これらのブロックは、乗算、フィルタリング、色空間変換、エラーの検出と修正、または JPEGおよびMPEG の符号化および複号化などの機能を高速かつ効率的に処理します。Stratix DSP ブロックの詳細については、Stratix GX デバイスの DSP ブロックのページをご覧ください。
HD ビデオ用 TriMatrix メモリ
Stratix GX デバイスは、3 種類のサイズのエンベデッド RAM ブロックで構成される TriMatrix メモリ構造を特長としており、3.4 メガビット(M ビット)超の RAM を提供します。TriMatrix メモリは、512 ビットの M512 ブロック、4Kビットの M4K ブロック、および 512Kビットの M-RAM ブロックを備えており、各ブロックを構成することにより広範な機能に対応できます。M512 および M4K ブロックは最大 312MHz、M-RAM ブロックは最大 300MHz で動作可能であり、10 または 20 ビットの HD ビデオ信号とオーバヘッド・データを処理するのに十分な性能を達成します。TriMatrix メモリは、複数の水平ビデオ線または HD ビデオ線のアクティブ部分の記憶に最適なソリューションを提供します。TriMatrix メモリの詳細については、Stratix GX デバイスの TriMatrix メモリのページをご覧ください。
