高速通信装置における主なシステム上の障害は、チップ間およびバックプレーン上でのデータ伝送です。Stratix GX デバイスでは、3.125 Gbps チャネルをサポートし、デバイスのロジック・アレイに最新の機能を統合することによって、この障害に対処できるようになっています。Stratix GX デバイスは、ブリッジ・アプリケーション、スイッチ・ファブリック、トラフィック管理機能、ワイヤレス、高精細テレビ(HDTV)放送などの多様な用途に最適です。Stratix GXとともにSerialLiteを使用することによってシリアルI/Oアプリケーション用に低リスク・パスを提供します。 図 1 に一般的な通信システムでの Stratix GX デバイスを示します。
図 1. Stratix GX デバイスを使用した一般的な通信システム
ブリッジ・アプリケーション
図 2 に示すとおり、規格が異なるインタフェースを持つデバイスは互いに通信できないことがあります。プロトコル A および B は、バックプレーンまたはチップ間プロトコルです。
図 2. 異種規格のインタフェースを持つデバイス間は通信不能
この 2 つのデバイスが通信できるようにするには、ブリッジ・ソリューションを作成する必要があります。以下の理由から、ブリッジ・サブシステムの設計時には柔軟性が重要になります。
- プロトコルは標準化されていない独自のものである可能性があり、まだ選択されていない場合もある。
- プロトコルは最終的なものでない可能性がある。例えば、最新システムは開発中でまだ正式なものになっていないプロトコルを使用することがよくある。
- 設計者は、場合によってはブリッジされたインタフェース間にロジック回路を追加する必要がある。
マルチギガビットのデータ転送レートが欲しいが、変更に対応できる能力も必要であり、また製品の差別化も計りたい設計者は、高速データ・レートをサポートする柔軟なデバイスを必要とします。
プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)の柔軟性により、カスタマイズが可能なため、通常 ASIC では避けられないリスクをなくすことができます。多機能 Stratix GX ギガビット・トランシーバ・ブロックおよび搬送クロック同期型チャネルは、さまざまな業界標準および独自のインタフェースをサポートします。このインタフェースのサポートと高性能ロジック・アレイの組み合わせによって、Stratix GX デバイスはブリッジ・アプリケーションのための理想的なソリューションとなっています。Stratix GX デバイスにより、設計者は製品の納期に大きな影響を与えることなく、システム設計中にいつでもプロトコルの詳細を変更することができます。
図 3 に示すとおり、Stratix GX デバイスは各種デバイス間で高速通信が可能です。例えば Stratix GX デバイスは、SPI-4.2 を XAUI に、SPI-4.2 を SONET/SDH スクランブル・バックプレーンに、または NPSI (Network Packet Switching Interface) をカスタム・バックプレーンに、というようにブリッジすることができます。
図 3. ブリッジ・ソリューションとしての Stratix GX デバイス
ブリッジ・アプリケーションで Stratix GX デバイスを使用するための詳細については、Stratix GX ブリッジ・アプリケーション ページをご覧ください。
スイッチ・ファブリック
スイッチ・ファブリックは、システム内のあるラインカード・ポートから別のラインカード・ポートにデータをリダイレクトする接続エレメントです。スイッチ・ファブリック機能を実行するデバイスは、別のカード(スイッチ・ファブリック・カードと呼ばれることが多い)に配置されている場合がよくあり、一般に高速チャネルを経由してラインカードに接続されます。
スイッチ・ファブリック・サブシステムの設計時には、革新的な機能を追加できる多数のトランシーバ・チャネルをサポートする統合されたソリューションが必要です。Stratix GX デバイスは、最大 20 本の 3.125 Gbps チャネル、エンハンスド・ロジック・アレイ、および TriMatrix メモリを備えており、これらの要求を満たすための重要なソリューションです。これらの機能により、設計者は Stratix GX デバイスを使用して、「time-to-market」の大きな利点を活かしながら、柔軟なスイッチ・ファブリック・ソリューションを作成することができます。
スイッチ・ファブリック・サブシステムで Stratix GX デバイスを使用するための詳細については、Stratix GX スイッチ・ファブリック・アプリケーション ページをご覧ください。
トラフィック管理機能
データがバックプレーンからスイッチ・ファブリックに流れる前に、サービス・レベルのプロトコルをサポートするために、トラヒックに優先順位が付けられて制御されます。サービス・レベルは、パケットのプロパティに基づいてトラフィックを定義します。設計者はトラフィック・フローを整えるために、さまざまなスケジューリング・アルゴリズムを実装することができます。一般的な方法のひとつが図 4 に示す WFQ (Weighted Fair Queuing) です。WFQ アルゴリズムは各トラフィック・フローに設定されたサービス・レベルに基づいて動作します。図 4 では、トラヒック・フローのタイプが優先順位ごとに分類され、非常に優先順位の高いキューに大きな重みが付けられ、この帯域幅が最も広くなります。
図 4. WFQ (Weighted Fair Queuing)
WFQ アルゴリズムは、サービス・レベルが複雑になるほど、またアルゴリズムにより高度なインテリジェンスが付加されるほど多くの計算を必要とします。WFQ システムは広帯域幅のデータ・パスを必要とし、また WFQ アルゴリズムはカスタマイズ可能な高速処理ユニットを必要とします。
設計者はカスタム・データ・パス機能を実現するのに、歴史的にプログラマブル・ロジックを使用してきました。高性能 Stratix GX ロジック・アレイとアルテラ Nios® エンベデッド・プロセッサは、連携して効果的に WFQ システムを実現します。
アプリケーションがバックプレーンを経由してデータを送信する前に実行されるその他の機能には、キュー管理、パケット・バッファリング、統計メータリング、および制御機能があります。Stratix GX デバイスは強力なロジック・アレイと TriMatrix メモリを内蔵しており、これらの機能にとって有用なソリューションです。
ワイヤレス・アプリケーション
新しい必要条件をサポートするために、移動通信システムは第3世代(3G)標準へと発展しなければなりません。帯域幅をより効率的に利用している間、3Gは最大2Mbpsまでのより高いデータ・レートを提供するでしょう。多様性技術(それらは3G標準の仕様書のほとんどに組み込まれています)は、帯域幅を増加させるための最先端ネットワークに使用される重要な方法の1つです。トランシーバのコストを低下させ、より早期に3Gをより容認された技術にすることによって、Digital IF および DPL(digital predistortion linearizer) 技術が利用されます。
Stratix GX デバイスのベース・ステーションの詳細については、Stratix GX デバイスのベース・ステーション・トランシーバ・カード ページをご覧ください。
3G ワイヤレス・システムの中核ネットワークは、標準的な有線式ネットワーク・ルータに類似した装置を使用します。GGSN (Gateway GPRS Support Node)、SGSN (Serving GPRS Support Node)、PDSN (Packet Data Serving Node) などのワイヤレス・コア・ネットワーク装置は、有線ネットワークで使用されるルータにあるのと同じ処理機能のいくつかを搭載しています。これらの機能には、アドレス・ルックアップ、QoS、トラフィック管理、スイッチ・ファブリックが含まれます。また、ワイヤレス・ネットワーク装置で使用される他の重要な機能には、ボイス・トランスコーディングやエコー・キャンセレーションがあります。Stratix GX デバイスは、重要なバックプレーン、スイッチ・ファブリック、トラヒック管理機能を提供するのに加えて、設計者がボイス・トランスコーディングやエコー・キャンセレーション機能の実装に使用できる DSP ブロックも内蔵しています。
HDTV 放送アプリケーション
標準的なプロ仕様の HDTV システムでは、複数の高精細カメラ・フィードとそれに続くイベントの録画や放送の間に、リアルタイムでの切り換えが必要です。これを可能にするには、HDTV 放送機器は最大 1.485 Gpsの非圧縮高精細シリアル・デジタル・データ・レートをサポートする必要があります。Stratix GX デバイスは SMPTE 292M HDTV 規格を使用するアプリケーションに最適です。加えて、設計者は各種ビデオ処理アルゴリズムに対して Stratix GX の DSP ブロックを使用することができます。
Stratix GX デバイスのHDTV 放送システムの詳細については、Stratix GX デバイスのHDTV 放送アプリケーション ページをご覧ください。
ストレージ・アプリケーション
現在のドライバは、異なるストレージおよびネットワーキング技術(ストレージ、インフラストラクチュア帯域幅、および情報の発達の進歩)などを含みます。2つの中心となるストレージ・ネットワーキング、SAN (storage area network)、そして NAS (network-attached storage)は、ストレージ・インフラストラクチュア・ベンダにとっては大変な作業です。さらにユーザは、技術インプリメンテーション(NASまたはSAN)、物理的な位置および様々なベンダ商標に関わらず、すべてデータを管理することができる仮想ストレージを望んでいます。これらの要求により、柔軟で、高度に統合されたシステムの構築を推し進めることになります。Stratix GX デバイスは、最大20本のトランシーバ・チャネルを提供し、設計者がライン側およびトラフィック管理を備えたバック・プレーンでより柔軟で統合されたソリューションを使用することができます。
Stratix GX デバイスのストレージ・スイッチの詳細については、Stratix GX デバイスのストレージ・アプリケーション ページをご覧ください。
